技術英検1級に合格しましたので、使った参考書や勉強法を紹介したいと思います。
(合格率は83%と、かなり高かったです。)
技術英検1級の傾向
技術英検は2023年度から大きな形式変更があったようです。1級からは単語問題と和訳問題が削除され、長文問題と2文→1文リライト問題に変わりました。依然として、和文英訳(大問Ⅵ)の配点が70点と大きく、ここを例文300などでしっかり対策することが合格の可能性を高めることに繋がるものと思われます。
大問Ⅰ
3択穴埋め問題です。TOEICリーディングパートで300、若しくは英検2級程度の実力があれば問題ないものと思われます。
大問Ⅱ
情報を変えずに簡潔に記述されている英文を選ぶ問題ですが、課題文と比較して選択肢を見ると、ツッコミどころ満載なのがわかるので、ツッコミどころが多い英文は避けて正しく簡潔に書かれた英文を選ぶといいですよ。選択肢によってはそれ単独で不正解であるということがわかる場合があります。
大問Ⅲ
リライトされた単語の空欄補充です。2文を慎重に比較しつつ、TOEICのノリで選択肢を選ぶと良さそうです。
大問Ⅳ
長文問題です。結構難しいので、大学受験用の長文読解問題集で対策すると良さそうです。筆者はたまたま勉強していた英語長文問題精講で間接的に対策しました。
大問Ⅴ
リライト問題ですが、対策のしようがありませんでした。一応工業英検2級クリアの該当部分で対策はしたのですが、簡潔にまとめることが困難でした。今後は過去問も増えてくるため、対策もしやすくなると思います。過去問が2023年度のものだったため、筆者は対策できず、捨て問にしました。
大問Ⅵ
和文英訳問題です。過去問と、後述の教本と例文300で対策をしっかり行ったところ結構得点できました。例文300が最も刺さる模様。
単数名詞、複数名詞、冠詞の取り扱いが非常に難しいです。可算名詞の無冠詞単数形は誤りなので、そういう時は冠詞をつけるか、複数形にしましょう。どちらかというと複数形を使うパターンが多いと思われます。過去問の和文英訳の解説が非常に役立つので、最新版の過去問の解説をしっかり読んで対策することも有効です。
使った参考書
・必須級の3冊
過去問、例文300、技術系英文ライティング教本
恐らく、技術英検1級を受けるうえでこれらは必須だと思われます。筆者も対策はこの3冊を重点的に行いました。技術英検は教材が少ないため、過去問は貴重な資料です。例文300は素晴らしい和文英訳(大問Ⅵ)の教材なので、これを繰り返すことで和文英訳の点が飛躍的に伸びました。(筆者が5年前に工業英検準2級を受けたときは記述式部分でほとんど得点できず、不合格になっています。)
筆者は次のようにこの3冊を行いました。
教本→過去問、例文300
まずは教本で3Cと文法をインプットしましょう。技術英語の考え方に触れるとマークシート部分に於いても得点上昇が見込めます。5周しました。
次に例文300と過去問をしましょう。筆者は当初、例文300を書きながら勉強していたのですが、stage3が難しく、あまりにもきつかったため、パラレルリーディング(文を見ながら音声に合わせて音読)と通常の音読をしました。音読は3周しました。おそらくこれが和文英訳の得点を伸ばしたものと思われます。音読は英検やTOEICにも役立つと判断されます。
過去問は普通に繰り返せばいいものと思われます。筆者は1日にマークシート部分を1回分、和文英訳を1回分行い、それぞれ5周しました。勉強の基本は繰り返しです。
・その他役立ったもの
工業英検1級対策、工業英検2級クリア
絶版になっている、旧工業英検時代の対策書です。Amazonとかで中古で手に入るかもしれません。1級対策の方はコンビニで2000円~3000円くらいで手に入るかもしれません。(確認はしていません)1級対策の方はテクニカルライティングについて学べるいい資料でした。2級クリアもいい本でした。
英語で説明する科学技術
現在品切(重版未定)の模様。Amazonとかで中古で手に入るかもしれません。科学技術に関するパッセージやクイズが並んでおり、普通に読むことで読解力向上が見込めます。上級者(プロフェッショナル受験者)はこの本で和文英訳をするそうです。
工業英検3級クリア
長文問題の対策として該当部分を使いました。トピックセンテンスを理解しよう。
英作文ハイパートレーニング和文英訳編
大学入試向けの和文英訳本ですが、技術英検の和文英訳力を伸ばすのにも使えます。5周しました。
英検1級単語帳EX
一見関係なさそうに見えますが、意外と英検1級の単語が技術英検1級に出題されていたりするので余裕がある人はやってもいいと思います。必須ではありません。20周しました。
勉強法は音読・和文英訳・繰り返しでほぼ問題ないと思います。
皆さんも良ければ技術英検にチャレンジしてみてください。科学技術分野の単語・文法・読解・英作文力を伸ばしてくれるいい試験です。